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2017年1月19日木曜日

はじめの一歩 -Rails ActiveRecord編- SELECT3


どうも、はじめです。
前回はActiveRecordのSELECTについて書いてみました。
はじめの一歩 -Rails ActiveRecord編- SELECT2
今回はActiveRecordのデータの取得(SELECT)の中でもJOIN系に関して書いていこうと思います。


はじめに


booksテーブルに以下のデータが登録済みであることを前提とします。
[id: 1, title: ‘Rubyの本’, publisher_id: 1],
[id: 2, title: ‘Railsの本’, publisher_id: 1],
[Id: 3, title: ‘PHPの本’, publisher_id: 2]

今回はJoin系のメソッドについて書いていくので、
booksに対し多対1で紐づくpublishersテーブルを以下のように用意します。
[id: 1, publisher_name: '出版社1'],
[id: 2, publisher_name: '出版社2']


joins


joinsはinner joinでの結合を行います。
Books.joins(:publisher)
# SELECT `books`.* FROM `books` INNER JOIN `publishers` ON `publishers`.`id` = `books`.`publisher_id`

出版社名を表示したい場合は以下のように表示をすることができます。
例としてbooksテーブルのID:1のレコードで取得してみます。
book = Book.joins(:publisher).find(1)
p book.publisher.publisher_name
# '出版社1'

※joinsを使用するとreadonlyとなるため更新ができないと
いろいろなところで目にしましたが、手元で確認をしたところreadonlyはfalseとなっていました。
ちなみにRailsのバージョンは5.0.0.1です。
バージョンによるものか環境によるものかはわかりませんが、
実際に使用する場合は一度確認をしてみるべきだと思います。

joinsを使用した状態でwhereを使用したい場合は以下のように書くことができます。
# Bookの情報で検索を行いたい場合
Book.joins(:publisher).where(title: ‘Railsの本’)

# Publisherの情報で検索を行いたい場合(以下の二つは同じ内容が実行されます)
Book.joins(:publisher).where(publishers: {publisher_name: '出版社1'})
Book.joins(:publisher).where("publishers.publisher_name = '出版社1'")
mergeを使用するとActiveRecord::Relationを使用して検索することもできます。
Book.joins(:publisher).merge(Publisher.where(publisher_name: '出版社1'))
※後で記述するincludesでは使用できませんでした。
使用できない理由はこの後書かせていただきます。


includes


includesは結合先のテーブルと結合元のテーブルに対し
別々にクエリを実行してデータを取得します。
Book.includes(:publisher)
# SELECT `books`.* FROM `books`
# SELECT `publishers`.* FROM `publishers` WHERE `publishers`.`id` IN (1, 2)

表示の仕方はjoinsと同じです。
book = Book.joins(:publisher).find(1)
p book.publisher.publisher_name
# '出版社1'

それぞれに対して別々にクエリを実行していることから、
指定したデータがBookに存在していない場合はPublisherに対するクエリは実行されません。
Book.joins(:publisher).find(4)
# SELECT `books`.* FROM `books` WHEHE `books`.`id` = 4

includesを使用した状態でwhereを使用したい場合は、
どのカラムで検索するかによって実行されるSQLの内容が変わってくるので注意が必要です。


実際に違いを見てみます。
検索条件のパターンとして以下の2つをあげます。
1.Book内の情報で検索をする
2.Publish内の情報で検索をする
実際に試してみます。

1.Book内の情報で検索をする
Book.includes(:publisher)where(title: ‘Railsの本’)
# SELECT `books`.* FROM `books` WHERE `books`.`title` = "Railsの本"
# SELECT `publishers`.* FROM `publishers` WHERE `publishers`.`id` = 1
こちらは条件指定をしない場合と変わりません。

2.Publish内の情報で検索をする
Book.includes(:publisher)where(publishers: {publisher_name: '出版社1'})
# SELECT `books`.`id, `books`.`title`, `books`.`publisher_id`, `publishers`.`id`, `publishers`.`publisher_name`
# FROM `books` LEFT OUTER JOIN `publishers` ON ``publishers`.`id` = `books`.`publisher_id`
# WHERE `publishers`.`publisher_name` = "出版社1"
このように結合先のテーブル情報で検索を行うと"LEFT OUTER JOIN"を使った結合が行われます。

includesでmergeを使用した場合以下のようなSQLが実行されます。
Book.includes(:publisher).merge(Publisher.where(publisher_name: '出版社1'))
# SELECT `books`.* FROM `books` WHERE `publishers`.`publisher_name` = "出版社1"
クエリが各テーブル毎に発行されているためこのようなクエリが生成されるのだと思います。


最後に


今回のJOIN系に関して個人的に大変だと思ったのはテーブル名の記述です。
joinsやincludesで指定するテーブル名ですが、
自分から見て結合するテーブルがどのような関連性を持っているかによって
記述するテーブル名が変わってきます。

・自分から見て結合先のテーブルが一つしか存在しない場合(Bookから見たPublishのような関係)
単数系のテーブル名で指定する。
・自分から見て結合するテーブルのデータが複数存在する場合(Publishから見たBookのような関係)
複数形のテーブル名で指定する。

また、結合先のテーブル情報でwhereを使用する場合は
複数形のテーブル名で指定をします。

今回書ききれなかったこともあるので、次回もJOIN系の続きを書きます。

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