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2016年11月5日土曜日

7つのゼロ思考



はじめに
本書の冒頭では著者がある部署に配属されて、それまで3人で行っていた業務を一人でやらなければならなくなった。
その部署の1人の一日労働時間が平均で13時間だった。
一日平均13時間×3人で一日あたりの作業時間は約39時間。
一般的な週の労働時間とほぼ同じである。


その39時間、一週間の仕事を1人で一日で終わらせなければならなくなった著者が実践した7つの思考法が各章で紹介されている。

1.ボール=ゼロ
2.期待値=ゼロ
3.デスク=ゼロ
4.オリジナル=ゼロ
5.作業=ゼロ
6.モレ=ゼロ
7.物まね=ゼロ

個人的には第一章の「ボール=ゼロ」が感銘を受けました。
「ボール=ゼロ」と「期待値=ゼロ」はほぼ同じような事で切っても切れない関係だろうと感じた。
「デスク=ゼロ」というのは平たく言うと何かを取り出すときにはすぐに迷いなく取り出せるように常に整理整頓しましょうね。って事だと思います。

「ボール」=「タスク」と考えれば割とイメージしやすい。
ここで連想したのがメールやチャットの返事である。逆の立場で考えてみると自分が送ったメールやチャットに対して、すぐにレスポンスがある人と、あれ?無視されてる?嫌われてるのかなとか思う人もいます。どっちが友好的に感じるかは論に諭さずである。すぐに返事がある人に対してはそれ以降も頼みやすくなったりちょっとしたことでも聞きやすくなる。そうやっての積み重ねで返事が早い人に頼むことが多くなり、信頼関係も自然と出来上がっていく。
返事が遅い人に対しては早く返事が来るように文面とかも考える必要も出てきて、やはりレスポンスが遅いとストレスになりかねない。

「オリジナル=ゼロ」というのは何かを作成するときには、いちいちゼロから始めるのではなく何か参考になるものや、テンプレートのようなものを使用して時間を節約しましょうねって事です。あとはその会社や部署の伝統的に受け継がれているノウハウを否定してはいけないことと、その古びた慣習の中にもなにか新しいアイデアが眠っている可能性もあるので無下に扱うことは内容にしましょうということですね。

「作業=ゼロ」というのは人にやってもらえるものはやってもらおう!って事です。
ここではどちらかというと作業の頼み方や頼んできた人の心理などを利用して、うまく立ち回ろうということが印象的でした。
5分やそこらで終わる作業であれば、その場で待たせてしまいましょうという話が面白かった。
確かに調べ終わったりしたとして報告するのに、メールなら文章を書くのに時間がかかるし、電話にしても必ず繋がるわけでもない。電話で捕まらなかった場合が最悪のパターンで再度かけるにしても折り返しをもらうにしてもお互いがリマインドとして覚えておく必要があるからだ。
そうならないためにも5分程度で終わるものならその場で待ってもらったほうがお互いの時間が節約されるというものだった。ただすべてがこう当てはまるものではないと思うので、その時の状況で判断できればいいと思います。

「モレ=ゼロ」というのはそのままの意味で、ミスはなくしましょう。ということ。
ミスをしたらその対応にも時間がかかるし、大体の場合は自分以外の人の時間も割いてしまうからである。
ミスというのは大きく分けて2つあって

ひとつめは、【間違った】というミス。
ふたつめは、【忘れていた】というミス。

一つ目のミスに対しての対応としては
1.再チェック体制を作る
体制を作ることで結果的に再チェックを行ったほうが時間的にお得になる
2.システム化、自動化すること
身近なもので言えばエクセルのマクロを使用するなど

この章ではロジカルシンキングやロジックツリー、MECEや経営環境分析に用いられる3Cやマーケティングに用いられる4Pなどが紹介されている。このあたりにも興味があるので別途詳しく専門書を読んでみたい。



「より広く選択肢を探り、より確かに選択肢を絞る」
この思考の本質が「モレ=ゼロ」で著者がいいたいことなのであろう。


「物まね=ゼロ」
これは要するに差別化を図りましょうねってことだと思います。

本書では各章の間にコラムがあり、そのなかで特に印象に残ったひとつを紹介します。

「俺は超能力が使える」
この出だしで始まるこのコラム。この人やべえやつなんじゃないか。少し思いましたが実はちゃんといいこと書いてありました。
昨今便利な時代になりまして本を聞ける時代なんですよ。ポットキャストとかオーディオブックとかね。ながらで本の内容を知ることができるんですね。通勤しながら読書、満員電車で前の人にぶつかってでも本読んでる人がたまにいますけどちょっと迷惑と感じています。でもイヤホンから聞こえ、、、読めるのでほぼ誰にも迷惑がかからないすばらしいです。
あとは料理しながらとか、帰り道とぼとぼ10分~20分歩いたとしても往復で考えると結構な時間になりますね。これも読書の時間にしてしまえます。すばらしい。
一日往復30分だとして一ヶ月20日。10時間の読書時間が出来上がるわけです。
しかもスピード調節機能が付いているそうで2倍速にして聞けば20時間分の読書時間が錬金されます。真理に近づきましたね。

本書の表紙にも書かれていることですが
「その仕事、もう終わったの?」こういわせたら勝ちです。
7つのゼロ思考

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